北斎のなぞ①
The Great Wave
海外でこう呼ばれているこの作品は、世界でもっとも知られた名画のひとつ、葛飾北斎《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》です
富士山を背景に、迫り上がってきた大きな波が崩れ去る瞬間を見事にとらえています。この大胆な構図はどこから見た景色なのでしょうか?
神奈川沖というくらいですから、やはり湘南の海なのかなと思いがちですが、実はこの「神奈川」は現在の神奈川県ではなく、東海道3番目の宿場町・神奈川宿、現在の神奈川区です。
北斎は47歳の時に木更津まで旅しており、その際、船で東京湾を渡った可能性があります。その船上から西を見たときに、ちょうど富士山が見えただろうと思います。
だとしても、こんな風に現実に大波が来るようなことがあったのかな?とか考えていると、北斎に「そんなちまちましたこと考えて描いてやしねぇさ」と叱られそうですがw
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